イトトンボ

荒池緑地の大堤池や荒池は、イトトンボの仲間の宝庫でしたが最近では種類数が激減してきました。特に荒池では平成23年から洪水災害対策として6月から10月の期間水位を1メートル以上下げるために水生昆虫やタニシやサカマキガイなど水生動物のほとんどが絶滅してしましました。洪水を防ぐためにはやむをえないのかもしれませんがもう少し環境を考えた方法があったのではないかと思います。
ここでは今までに荒池緑地で確認されたイトトンボとアオイトトンボなどの仲間を紹介します。


イトトンボ科   アオモンイトトンボ
体長3センチほどの小さなイトトンボで、大堤池では一番ポピュラーな種ですが、最近は非常に少なくなりました。未成熟のメスはオレンジ色をしており別種でないかと思われるほどです。
アオモンイトトンボ
アオモンイトトンボ♂
あおもんいととんぼ
アオモンイトトンボ♀(未成熟期)
イトトンボ科   アジアイトトンボ
アオモンイトトンボ似たトンボですがひとまわり小さく、体長2.5センチあまりでとても可憐なトンボです。個体数は非常に少ないようです。
アジアイトトンボ
アジアイトトンボ♂

アジアイトトンボ♀
イトトンボ科    キイトトンボ
体長4cmあまりとわりかし大きく、黄色の体でとても目立つイトトンボです。アオモンイトトンボについで多く見られるトンボで、多い年ですと何百と数え切れないほど観察できます。雌は淡い黄色のものが多く、中には緑色をしたものがあり別種のように見えるかもしれません。

キイトトンボ♀

キイトトンボ
イトトンボ科    セスジイトトンボ・
雄は瑠璃色をしたとても美しいイトトンボですが、雌は成熟度にもよりますが黄緑した明るい色をしています。大堤池では割合多く見られる種類です。。
セスジイトトンボ
セスジイトトンボ♂

セスジイトトンボ♀
イトトンボ科    ムスジトンボ
セスジイトトンボ似ていますが眼後紋小さい、肩の部分の筋の長さ短いの他、雌は茶色ぽいなどで識別できます。最近は非常に少なくなった種です。

ムスジイトトンボ♂
 ムスジイトトンボ♀
イトトンボ科    ベニイトトンボ
以前はなかなか見ることができなかったのですが最近ではよく見かけるようになりました。紅色をしているので他の種とは簡単に識別できます。

ベニイトトンボ♂ 

ベニイトトンボ♂ 
イトトンボ科     クロイトトンボ
名前のとおりイトトンボの中では一番黒く見え、水面に浮かぶヒシなどの水草の上で翅を休めている姿がよく見られます。雄は成熟すると体に白い粉を噴きます。

クロイトトンボペア
クロイトトンボ♀
アオイトトンボ科      アオイトトンボ
大堤池の薄暗い木陰に生息しており、少ないながら毎年顔を見せてくれます。金緑色に輝きとても美しいトンボです。普通のイトトンボは翅を閉じてとまりますがアオイトトンボは開いて止まるのが特長です。アオイトトンボ♂は成熟すると白い粉を噴いたようになります。

アオイトトンボ♂

アオイトトンボ尾先端部分
アオイトトンボ科      オオアオイトトンボ
こちらも大堤池の薄暗い木陰に生息しており、アオイトトンボより少し大きく、胸の翅の付け根の紋の大きさや、尾の部分の付属器が外に開いていることで簡単に見分けることができます。

オオアオイトトンボ♂ 

オオアオイトトンボ♂ 
アオイトトンボ科      ホソミオツネントンボ
冬を成虫で越冬するトンボは日本に3種いますが、この辺りでは一番ポピュラーな種です。以前は他のオツネントンボやホソミイトトンボも確認できたのですが最近では確認していません。

ホソミオツネントンボ♂
ホソミオツネントンボ♂
モノサシトンボ科    モノサシトンボ
腹部にモノサシのような、等間隔に白い紋があることからモノサシトンボといわれています。痩身のスタイルに白い脚がとてもおしゃれです。

モノサシトンボ♂

モノサシトンボ♀