つがいでなわばりを持ち、自分たちの存在をアピールするかのように電柱や高木の目だつところに巣を作りますが、意外と気がつかない場合も多くあります。当地でも毎年、公園を中心に何箇所かは必ず見られます

今年(2004年)も神田公園(平針1丁目)や中平公園など4ヶ所ほどで確認していますが、まだまだ多く作られていると思います。写真のように外枠の材料は針金のハンガーで作られているものが多く、これだけの数を何処から集めてきたのか驚いてしまいます。都会では木の枝を集めることも難しく、ベランダなどにかかっているハンガーが代用されるようになったのだと思います。

普段は人などを襲うことはないのですが、子育ての時期になると雛を守るために人を威嚇したり、襲い掛かったりすることがあるため、巣は撤去されることが多いようです。
 
この辺りでは、ハシブトカラスとハシボソカラスの2種類が見られますが、どちらも同じぐらい割合で見られ、くちばしの形を見ればすぐに見分けがつきます。

昔からカラスは色や鳴声からも不吉な鳥とされ、そのうえ生ごみをあさったり人を威嚇したりと、 嫌われ者の代表格となっています。叉、今年は鳥インフルエンザでも話題になっていますが、カラスにも言い分はあると思います。もともとは森で木の実や小動物を餌としていたものが、人間がその自然を奪い取ってしまったため、仕方なく人間の生活圏に侵入してきたのだと思います。

しかし、カラスの賢さは鳥の中でもずば抜けています。
幼い頃、カラスを飼っていたことがありますが人なつっこく、オウムのように言葉を真似るし、一緒に遊んだりもします。
以前、テレビで見ましたが線路の置き石や道路にクルミを置き車で割らせたり、なかには電線を使い鉄棒遊びをするものや道具を使うものまでいるそうで、本当にビックリしてしまいます。

神田公園に作られたハシブトカラスの巣 卵を温める親鳥(2004年3月20日)
おびただしい数のハンガー あたりを見張る親鳥
巣の作られた、中平公園のメタセコイヤ 中平公園の巣は枝をつめて作ってあります
ハシボソカラス集団 大堤池で餌をついばむハシボソカラス