蛹が黒ずみ始めるとその日、いよいよ羽化の始まりです。蛹の上部に割れ目が入り、僅か数秒で姿が現れます。

羽化は午前中に行われることが多いのですが、天候によっては午後になることもよくあります。
初めのうち、翅は折りたたまれており、しわくちゃの感じですが、腹部から体液が送られ、見るみるうちに翅が伸びて華麗なアゲハの誕生です。僅か2週間あまりの間に、この小さな蛹の中でどのように形成されるのでしょう。本当に不思議ですね。
数時間たつと翅が伸びきり、人間で言うともう立派な大人です。花の蜜をたくさん摂って、配偶行動・産卵へと、旅たちます。


口吻   渦巻きのストロー状になった口で見た目より長く、花の蜜を吸うのにとても便利な
      構造になっています。

複眼   1万個以上の個眼が集まりで出来ている。

気門   昆虫などの呼吸器で、幼虫や成虫などすべてが、腹部にある気門(図示)から酸素
      を取り入れています。