世界でも最も小さなトンボの一つで体長が16ミリから20ミリ余りしかありません。一円玉の直径が20ミリですのでいかに小さいか想像いただけると思います。

このトンボはモウセンゴケやミズゴケの生える明るい湿地に生息するトンボです。以前は愛知県でもいたるところに湿地が点在しておりごく普通に見られたのですが、残念ながら開発とともに湿地はどんどん姿消していき、天白では高島地区(島田黒石)の一角が
「島田湿地として保全されるのみとなりました。そこでは人間に守られながら、毎年かわいい姿を見せています。でも、余りにも小さいのでよーく見ないとわかりませんよ。

一般的にトンボは移動性が強く、自由に飛びまわるのですが、このような特殊な環境に棲むものほとんどは大きな移動は出来ず、その環境が奪われれば絶滅を意味するのです。

ハッチョウトンボの名は尾張矢田河原八丁畷(現在の東区大幸町付近)で発見されたためとか、瑞穂区にもその地名があり、ここで発見されたためとか言われていますが、今となってはどちらなのか分かりません。いずれにしろ名古屋に由来することは間違えなく、昔は矢田川の堤防を中心にいたるところに見られ、天白川などでも多く見られたということです。

八丁蜻蛉
モウセンゴケにとまるハッチョウトンボ


1円玉を横に置いて撮ってみました

ハッチョウトンボ♂

ハッチョウトンボ♂(成熟期)

ハッチョウトンボ♂(未成熟期)

蜘蛛に襲われた2頭

朝露に濡れるハッチョウトンボ♂

ハッチョウトンボ(中熟期)♀

ハッチョウトンボ♀(成熟期)

雄の素顔 

雌の素顔